この記事では、認知特性6つの才能タイプについて紹介したいと思います。
目次
認知特性とは
認知特性とは、脳の感覚器から入ってきた情報を記憶したり脳の中で理解して表現する能力のことです。
認知特性とは、目で見る、耳で聴く、鼻で嗅ぐといった五感を中心とした感覚器から入ってきた様々な情報を記憶したり、脳の中で理解して表現する能力で、主に記憶力、コミュニケーション能力から集中力まで関わっています。 引用:認知機能の見える化プロジェクト
情報処理や表現の方法は人によって偏りがあります。
そのため、コミュニケーションにすれ違いが生じたり、日本の学校教育が合わなかったりすることがあります。
認知特性の種類
認知特性は、視覚が優位な人、言語が優位な人、聴覚が優位な人で大きく3つに分けられます。
3つのタイプごとにさらに2つのタイプがあり、全部で6タイプに分かれています。
視覚優位者
視覚優位者の種類は、写真(カメラアイ)タイプと三次元映像タイプの2つです。
視覚優位者は『見た情報』を処理するのが得意です。
視覚優位者は、初対面の人と会ったとき見た目で相手のことを覚えます。
写真(カメラアイ)タイプ
見たものを写真を撮るように瞬時に記憶することができる。脳内に膨大な量の写真アルバムがある。なにも見ずにキャラクターなどを描くことができる。画家や写真家、デザイナー、芸術家などに多い。
三次元映像タイプ
写真タイプに時間と空間が加わったタイプ。人の顔を見分けることや、二次元のものを立体的にとらえて三次元の映像として記憶・処理するのが得意。建築家や外科医、パイロット、職人、映像クリエイターなどに多い。
言語優位者
言語優位者の種類は、言語映像タイプと言語抽象タイプの2つです。
言語優位者は、『読んだ情報』を処理するのが得意です。
言語優位者は、初対面の人と会ったとき名刺の文字(名前)で相手のことを覚えます。
言語映像タイプ
文字や文章を映像化して記憶する。本や小説を読むとその場面が脳内で映像化されて再生される人はこのタイプ。逆にイメージを言語化するのも得意。コピーライターや絵本作家、雑誌の編集者、作詞家などに多い。
言語抽象タイプ
文字や文章をわかりやすく図式化するのが得意。言葉に文字や数字や図を系統立てて結びつける能力がある。ノートを綺麗にわかりやすくまとめられたり、英単語をひたすら書いて覚えていた人はこのタイプ。内科医や作家、教師、心理学者、金融関係者に多い。
聴覚優位者
視覚優位者の種類は、聴覚言語タイプと聴覚&音タイプの2つです。
視覚優位者は、『聞いた情報』を処理するのが得意です。
視覚優位者は、初対面の人と会ったとき話し方や声で相手のことを覚えます。
聴覚言語タイプ
文字や文章を音として記憶・処理するのが得意。言葉を聞くのが得意で、セリフや歌詞もかんたんに覚えることができます。頭の中で自分ひとりで会話している人はこのタイプ。弁護士や教師、アナウンサー、落語家、作詞家、通訳などに多い。
聴覚&音タイプ
聴覚言語タイプに音色や音階など音楽的イメージを脳で処理する能力が加わったタイプ。一度きいた音をそのままアウトプットできるので絶対音感があったり、モノマネが上手だったりする。音楽家に多い。
認知特性の診断方法
医学博士の本田真美先生の著書『医師のつくった「頭のよさ テスト 認知特性から見た6つのパターン』に認知特性テストが記載されています。
認知特性別・勉強方法
視覚優位者
視覚優位者は『見た情報』を処理するのが得意なので、視覚からの情報を記憶と結びつける勉強方法が向いています。
写真(カメラアイ)タイプ
写真タイプは教科書を眺めているだけでも大体は頭にはいります。
マーカーで線を引いたり、図や絵をかいたりして視覚的なイメージを定着させて覚える方法が向いています。
三次元映像タイプ
三次元映像タイプは写真タイプと同じく、視覚的なイメージを定着させる方法が向いています。
それに加えて、三次元映像タイプは脳の中で映像として記憶するのが得意なので、教科書を見たあと目を閉じてそのページになにが書いてあったかを脳内で再度思い出して記憶に定着させる方法も向いています。
言語優位者
言語優位者は、『読んだ情報』を処理するのが得意なので、言語からの情報を記憶と結びつける勉強方法が向いています。
言語映像タイプ
言語映像タイプは文字や文章からイメージをふくらませるのが得意なので、覚えたいものを言語から映像化して脳内でイメージしながら覚えるのが向いています。
言語抽象タイプ
言語抽象タイプは文字や文章を図式化するのが得意なので、ノートに情報をまとめながら記憶する方法が向いています。
聴覚優位者
聴覚優位者は『聞いた情報』を処理するのが得意なので、言語からの情報を記憶と結びつける勉強方法が向いています。
聴覚言語タイプ
聴覚言語タイプは、読んだり書いたりするよりも聞いて耳から記憶するのが得意です。
授業などでノートをとるのに集中するのではなく、先生の声に集中したり、音声教材をうまく使う方法が向いています。
聴覚&音タイプ
聴覚&音タイプは、音楽的イメージを脳内で処理するのが得意なのでメロディにのせて暗記してみたり、おもしろいフレーズを考えて発音してみたり、リスニングに力を入れたりする方法が向いています。
まとめ
日本の学校教育や、現代社会は言語優位者向けにつくられており、視覚優位者や聴覚優位者の人は自分に合わないと感じることも多いでしょう。
しかし、自分の認知特性を正しく知ることで自分の才能や自分に合った勉強法を知ることができます。
また、身近な人の認知特性を知ることで円滑にコミュニケーションをとることもできます。
参考文献『医師のつくった「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン』:本田真美著 光文社出新書